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デジタル化、IT化


昔はOA(オフィスオートメーション)化という言葉もありました。皆さん、あまり区別はついていないようですが、ここで違いを説明するわけではありません。

よくクライアントさんの経営者、担当者にいうのが、デジタル化、IT化も、夢のような新ビジネスを行えるようになるわけではありません。

乱暴な言い方ですが、2つの意味合いを伝えています。1つ目は、効率化、コスト削減のためのデジタル化、IT化。これは、今までの業務などを、システム化して効率をよくして、コストを削減しようというもの。これから取り入れる新しいことに対してではなく、あくまで既存の業務に対してです。2つ目が、何かこれまでにできていなかったことをできるようにすること、これまでとは関係なくやれることを増やすためのデジタルの仕組みの導入です。例えば、デジタルマーケティング、CRMなどもです。よく経営者の方が勘違いして、スタッフに切れていることに、この2つの混同があります。2つ目は、「これまでにできなかったことができるようになる」だけで、全く無人で行えるわけでも、新しいことに関与する担当者は必要です。ある程度業務が固まればある程度までは省力化できるのですが、全く人手がかからないわけではありません。増員されていればよいのですが、既存の人員で2つ目の目的でデジタル化を行えば、やれること(≒やること)が増えるので、担当者は忙しくなります。なのに、「せっかく(わざわざ)デジタル化したのに、必要人員が増えるとは何事だ!」となるわけです。事業、経営の戦略を考えるときに、「これまでにできなかったことができるようになる」を認識して、うまく考えていかないとデジタル化には何の意味もありません。

世の中で言われているし、他社でやっているからで、新しいものに飛びつき、導入して、活用されない、意図通りにならないということは、デジタル化に限らず以前からあることです。私がいつも行っているのは、他社などは、あくまで参考で、「ちゃんと自分の頭で考えよう」です。


中島 郁

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